2013年4月4日木曜日

Tempo Smart Calendar、敷居が高いスマートカレンダー


iPhoneの音声スマートアシスタントのSiriの開発元で有名なSRIが開発したTempo Smart Calendarを使う機会があったのでレビューや雑感を。

このカレンダーアプリの特徴はメール、アドレス帳やFacebookなどのソーシャルメディア、各種ドキュメントからイベントや交友関係を類推して最適なカレンダーを提供するというところにあります。
その処理はアプリ本体によること以上にクラウドで行われているため、発表当初に多くのアーリーアダプタが殺到したためにすぐに受け付けを止めてしまいました。
同時期に公開されたMailboxと同様にリザーブシステムでユーザーを開放して行きましたが、予約が開始された時に申し込んで約1ヶ月近くかかったような記憶があります。

読み込むデータとして先に上げたとおり、標準カレンダーが同期しているカレンダー群(iCloudやGoogle Calendarなど)、各種メールアカウント、アドレス帳の他、Facebook、LinkdInがあります。
iTunes Storeにあるように、イベントに対して位置情報や出席者への連絡先などが統合されてスマートに日程を行うことができる、とされています。

で、1ヶ月ほど使ってみての感想ですが、このアプリが現状でもUSでしか公開されていないことが示すようにライフスタイル・情報管理がUSでないと昨日は全くといっていいほど発揮されないだろうと感じました。
アドレス帳のデータが多くて管理しにくくなったり、FacebookやLinkdIn中心のソーシャルグラフやイベント管理があってこそ発揮すると思います。
日本国内では一般的にSNS依存は強くなく、匿名性やむしろLINEのような特殊プラットフォームでのソーシャルグラフを生活やビジネスと差異を持つようなモバイル、ネットとの関係を持つことが多くみられるため、利用できるデータが少なくなります。
そのため、残念ながら標準のカレンダーアプリと同等かそれ以下としか使えない人のほうが多いのではないかなと感じました。

導入から敷居が高いですが、運用もかなり敷居が高く、日本産業化では残念ながら利用すべきでないというのが私自身の感想です。

ここかから考えるとやはり、スマート化として動くには日本ではなかなか情報元が難しいと思います。
ビッグデータとして匿名性でも使えるマスなデータでの動きは十分に機能するであろうとは思いますが、個人の情報を管理するという動きはシステム以前に感情的、プライバシー的にも踏み込めない分野かもしれません。