2012年11月26日月曜日

今更ながらのiPhone5レビュー




購入すべきかどうかの結論から言えば'iPhone4以前の人は機種変更、新規購入すべき'であり、'iPhone4Sの人はLTEエリアの利用がある人ならば購入してもいい'程度。

1ヶ月ほどいじってみた感想を今更に書いてみます。

ハード特徴
メジャーアップデートなので従来のハードから随分変わりました。
とはいえ、iPhoneの基本コンセプトからは逸脱してないため、画面アイコンの数か背面を見ないとiPhone4筐体と印象はさほど変わっていません。
人の感性にもよりますが、使い続けるとiPhone4筐体とかなり違うことがわかってきます。
すでに各所で言われている'画面サイズとそれに伴う筐体の縦サイズ''薄さと軽くなった質量''Lightning'が生きてきて、前のモデルには戻れない快適さはあります。
このバランスや使いやすさは他の端末では味わえないものかと思いますが、iOS以外はその設計やUXの求めるものが違うため、単純に比較はできないと思います。

店頭で触ると戻れないかといえば、それほどのインパクトは感じられない気がしますが、そこはよくも悪くもiPhoneであり、インパクトを重視の満足度を求める人をターゲットにはしてないと思います。


ハード互換性最大の問題は今回から採用され、今後の各種iOS端末で採用されるLightningコネクタですが、利便性はかなり優れていて小ささと裏表のない設計、差込みやすさで従来よりも格段に使いやすくなっています。
純正品以外の品質に疑問符がある状態なので来年のマイナーモデルチェンジまで待ってしまうのもありとは思います。
アクセサリー面に関しては市場が大きいので対応は迅速に行われると思います。
ただ、Lightningケーブルは認証チップの埋め込みが必要なため、アクセサリーの強度などもあってなかなか発売が遅い印象はあります。

ホームボタンが若干設計が変わったのか、押した感覚が違う気がします。
へたることで有名なホームボタンなのであまり触らないように操作してるため、個人的にはそれほど触ることが多くはないもののためか、よくなったか悪くなったか、極端な差は感じられません。


ソフト性能
iOS6で特に目立つほどの固有機能があるわけでないため、iOS6にアップデートしたiPhone4Sと画面サイズ以外では極端に差は感じません。
CPU性能やメモリー容量の増加に伴い、速度や起動アプリ数などは増加してますが極端にアプリが速くなっていると体感できるほどではないと思います。
快適度に関しては昔よりは、という感じ程度なため当然、メモリー開放などはこまめに行うという面倒さは残している感じです。
メモリー管理あたりはなんとかiOSで吸収して欲しいところですが、アプリ設計的に完全には難しいのかもしれません。

今回画面サイズが大きくなったため、画面。フォルダに登録できるアプリ数が増えたのは細かい点ですが触ってみて大きく感じます。
また、日本語入力時の入力キー以外の表示域も増えました。
これは使っているとあまり広くなくなった気もしますので画面の解像度が増えたところで占有スペース的には体感感じなくなるものかもしれません。
画面が非対応アプリの上下切れるスケーリングは慣れではありますが、面倒な変更が必要な物以外は早めに対応してもらいたいとは思います。
私の利用しているアプリは大半対応したようなのでそこはあまり気になるほどではなくなってはいますが。

画面縦横比の問題として目立つのはカメラの撮影サイズとの違い。
ただ、私の場合はPathやInstagramを多用することも多いため、スクエアサイズにトリミングするのでそれほど気にはならない感じでした。

画面サイズが主に感じるところなので改良というよりも変更の印象が高いかもしれません。


通信性能
通信コストも考慮すべきなのでキャリアさもあるわけですがLTEがやはり今回の目玉といってもいいと思います。
これはアプリの起動など細かい速さ以上に各種反応が速くなったのが目に見えてわかります。
光回線を固定回線で使っている人でもスループットによってはLTEが互角かそれ以上の性能を見せてくれます。
この速度のエリアが広まるとデータのやり取りが多い、ソーシャルメディアは加速しやすくなると思います。
写真などの共有は従来のレスポンスとは断然違います。

WiFiの5GHz対応は地味に嬉しいですが、こちらは極端な差は感じられず。
3GとLTEの切り替えが頻繁にあったり、体感速度が一桁違うものと同じように感じるのは難しいので当たり前といえば当たり前です。

キャリアのLTEカバーエリア比較ですが、これはもう自身の生活圏、行動範囲で体感できるかどうかなのでauのほうがいいとか、SoftBankのほうがというのは個人の意見以上ではありません。
これは現在各通信会社がiPhone5対応で争うように基地局を増やしているためで、後発のSoftBankでもそれほどエリアが狭いという印象がない理由です。
音声を含めた3Gエリアなどの比較もプラチナバンドの基地局対応で差があるため、主観でしかないのが実情です。
なお、私の実家周辺でSoftBankのLTEエリアに入るため、地方でも恩恵にあやかれるのは嬉しい誤算でした。
SoftBankのカバーエリアマップや工事状況はあまりあてにしてませんし、数年先への期待という意味があってSoftBankなためか不満点はあまりありません。
ただ、月額の通信費がauは据え置きなのに対してSoftBankは若干値上げが発生してますのでコスト比に見合わないと判断して、3Gエリアだけ求める人にはiPhone4Sを使い続けるほうがいいかもしれません。
なお、SoftBankの通信費は以前よりは値上げしましたがauと月コストはほぼ同じになっています。
端末の一括払いだけに差があるため、各種キャンペーンや自身の印象だけで通信会社は選んでもいいと思います。


総括
結論は最初に言ってしまったので総括も何もあるわけではありませんが、印象としてはハードのデザインがある程度先行されたメジャーアップデート版だと思います。
iCloudのような運用設計の大きなシフトがあるわけでもないため、複雑化してきているiOSの運用面は従来ユーザーはそれほど困らないと思います。
各種アクセサリーメーカーが悩むような機種にはなりましたがiOS6のみ完成度の部分、例えばMapなどが目立つ感じで手放しで勧めるほどかは微妙です。
製造工程も複雑化したというFoxconnの発言もありましたが、側面の傷つきやすさは従来よりも高いので長く綺麗に使いたいという人はカバーが必至になってしまってます。

Appleの迷走な部分とJobsの遺産という一つの区切りというのがiPhone5なのかもしれません。
今後のシリコンベンチャーの動きは2年後に出るであろう、iPhone6によって大きく動くかもしれません。